スプリング スポンジ独特のつかむ感覚
「スプリング スポンジ」の最大の特徴は、これまでのラバーとは別次元のボールを“つかむ”感覚だ。大きな気泡を内包したスポンジが、バネ(スプリング)のように縮んでボールをはじき出す。回転やスピードを思うがままに支配し、コントロールする感覚を与えてくれる驚異のスポンジだ。
一線を画す「エネルギー内蔵技術」
バタフライ独自の製法でつくられるハイテンション ラバーは、ゴムの分子にテンションを与えることでエネルギーロスを抑え、スピード性能や回転性能、コントロール性能を大きく向上させ、世界のトップ選手が求める高性能を実現した。同時に品質にもこだわり抜いた、他と一線を画す「エネルギー内蔵技術」が人気の秘密だ。
選び抜かれた4つのツブ形状
『テナジー』を大きく特徴づけるテクノロジーの1つがツブ形状だ。技術の枠を集め、100種類以上に及ぶツブ形状の金型を作製し、膨大な時間を費やしてそれら1つひとつを評価した結果、テナジー シリーズは誕生した。突き詰められ、選び抜かれた本物の性能がそこにはある。
11年という年月をかけ開発された『テナジー』は、世界の卓球を変えるラバーとなった。
『テナジー05』と『テナジー64』の中間の性能を獲得することを目的に、開発当初の100種類以上に加えてさらに多くのツブ形状を研究。直径、高さ、間隔をより細かく変えて試験し、「回転性能とスピード性能のバランスが優れている」と評価された“開発コードNo.180”のツブ形状を採用。
「こういう響きの良いネーミングは、商標登録がなかなか取れないんですよ。例えば『セルビド』のような造語を作らざるを得ません。『テナジー』は売れたから良い名前に感じるというより、響きそのものが良いと思いませんか?」。山崎はラバーへの愛着を込めてそう語る。卓球のラバーにとって、エネルギー効率の向上というのは永遠の課題。「エナジー」という言葉が入ったものを、バタフライの一番良いラバーに付けたいという思いがあった。
『テナジー』の研究開発は、97年の『ブライス』発売より少し前の96年にはすでに着想を得て、基礎研究や設備投資などを始めている。最初に取り組んだのは、オリジナリティのあるスポンジの開発だった。グッと食い込んでボールをつかみ、はじき出す。後に「スプリング スポンジ」と命名される『テナジー』のスポンジ開発は、社内でも5人ほどしか知らないトップシークレットだった。「私は04年に研究開発チームに入って、途中から『テナジー』の情報を知りましたが、それまでは全く知りませんでした。2000年頃、まだ編集企画チームにいた時に試作品を打たせてもらいましたが、ただ打っただけで、何を開発しているかは教えてもらえませんでした」(久保)。『テナジー』は高性能でありながら、「インパクトの許容範囲が広い」とよく言われる。インパクトの弱い初~中級者や、カット主戦型でも性能を引き出すことができる。「スポンジの食い込みがしっかりしていて、はね返す弾力も強いことが最大の理由だと思います」と久保は語る。
『テナジー』の試作品が出来上がったのは2000年頃。開発を始めてから試作品ができるまでに4年余り。ところが、そこから発売されるまでに倍の8年を要している。「試作品の段階は、山登りで言えばまだ山の麓に着いたようなものですね。実際に山を登るのが量産試作といわれる段階です」と山崎は言う。「試作品が出来上がってきても、1枚しか作れないのでは製品になりません。1万枚を生産できる量産技術を確立するまでの道のりの方が、はるかに長い。ゴムの配合を変え、試験を重ねながらテストを繰り返す。試作と量産は全く別の技術と言ってもいいくらいです」。 量産化への過程で、最も大きな課題はスポンジの強度だった。例えば生産する過程でスポンジに大きな傷が入ってしまうことがある。また、スポンジを焼く「加硫」の段階で、意図せずに気泡以外の部分に空気が入り、スポンジをスライスした時に大きな穴になる「エア不良」も、ラバーの開発では避けて通れない課題だった。「『テナジー』のトップシートは、ゴムの配合をスポンジに合わせて少し変えていますが、基本的には『ブライス』や『ブライス ハイスピード』の発展版です。ゴムそのものに大きな変更はなく、ツブ形状の違いがポイントになりました。やはりスポンジの方が開発期間は長くかかりましたね。04年くらいに量産機を導入してスポンジの量産試作を始めましたが、それまでは小さな金型で何度もテストを繰り返しました」(久保)。
『テナジー』の開発期間は、スピードグルー全盛の時代でもあった。96年の着想の段階で、12年後の08年にスピードグルーが全面禁止になることは、まだ知る由もない。しかし、『テナジー』も前作の『ブライス』も、「どんな条件下でも最高の性能を発揮すること」がバタフライの一貫した開発コンセプトだった。グルーを使った時と使わない時での性能の違いは検証するが、目指したのはハイテンション技術をさらに進化させ、ノングルーでもラバーの性能をピークに近いレベルまで高めることだった。40㎜ボールの採用、ノングルー、プラスチックボールなどの用具に関するルール変更は、常に用具のスピードや回転量を抑制する方向に向かう。それでも、最高のスピードやスピンを備えた用具であれば、その優位性は変わらない。もしバタフライがこだわり抜いた性能を追求し続けなければ、『テナジー』はもっと早く開発を終えて発売することもできただろう。しかし、それでは08年9月のラバー後加工の全面禁止によって、他の裏ソフトの中に埋没し、現在の地位はなかったかもしれない。『テナジー』の発売を直前に控えた08年1月の平成19年度全日本選手権大会。女子では石川佳純、藤沼亜衣といったトップ選手たちが、発売前の『テナジー05』を使っていた。日本は国際大会より1年前倒しでスピードグルーの使用を禁止していたが、補助剤(ブースター)はまだ使うことができた。その中で、特に中国製の粘着性ラバーを使う選手たちが『テナジー』に変えるケースが多かった。
一方で、『テナジー』を選ばない選手もいた。男子シングルスで2連覇を達成した水谷隼(青森山田高3年・当時)だ。前年度大会でフォア・バックとも『ブライスFX』を使用し、史上最年少の17歳7カ月で優勝した水谷。補助剤使用で臨んだこの大会で、彼が選んだのは『ブライス スピードFX』だった。後に『テナジー』とともに、全日本選手権大会5連覇、さらに通算8回優勝の偉業に突き進んでいく水谷。彼はなぜ『テナジー』を選択しなかったのか?
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2024/01/12 えのき さん ★★★★★
やわこいやわこいラバーの中では最上級よ~
2018/01/19 小春 さん ★★★★★
大変丁寧な対応でした。メール便のことで分からなかったことも丁寧にお答えいただけました。
ラバーは05FXとの比較ですが、回転が少しかからないかな。でも、食い込みが大きくて扱いやすい?気がします。
2019/02/01 穂波 さん ★★★★★
テナジーが7000円という圧倒的低価格7000円という価格でお徳に買うことができました。大変威力あるラバーで、FXは女性にも軽くて使いやすいのでこのラバーを使い続けてます。メール便も100円なので使いやすい発送方法です。
2018/03/30 中島 さん ★★★★★
唯一無二のサイキョウラバー発送も早く安く、ポイントもあって、とても満足です。また利用します。テナジーは値段が高いことがネック。少しでも安ければうれしい限りです。このラバーは唯一無二のラバーです。代わりがありません。
テナジー05FX
¥6,800
回転性能と安定性の『テナジー』 [トクアツ022・アツ020・・中017] [スピード13/スピン11.5/硬度32] 『テナジー』シリーズの高性能をそのままに、さらなるコントロール性能と安定性を追求したのが『テナジー・FX』シリーズです。 回転性能に優れた“開発コードNo.05”のツブ形状のシートに、「スプリング・スポンジ」を軟らかく計量化して組み合わせた『テナジー・05・FX』は、回転とコントロールを高いレベルで両立。強烈なスピンと安定性を求める選手にお勧めです。
テナジー05ハード
¥6,800
回転性能にさらなる威力を加えた『テナジー』 11月1日発売予定? 回転性能に優れる『テナジー05』に、さらなる威力を加えるため、より硬めのスポンジを採用したのが『テナジー05ハード』です。「スプリング スポンジ」の特徴である、思い通りの打球を生み出す感覚を維持しつつ、ハードなスポンジが強いインパクトに応え、ワンランク上のパワープレーを可能にします。
テナジー64
¥6,800
打球のスピードに優れた『テナジー』 「エネルギー内蔵技術」の優れた弾性と、「スプリング・スポンジ」による「ボールを包み込む感覚」や「打球の回転とコントロール性能を向上させる性能」を最大限に引き出すように設計された“開発コードNo.64”のツブ形状を採用。打球時にボールを包み込み、回転をかけて高速のボールを打ち返すことができる『テナジー・64』は、これまでにない新感覚のスピードラバーです。
テナジー80
¥6,800
回転性能とスピード性能のバランスに優れた『テナジー』 2013年1月21日発売 『テナジー』シリーズの中でも特に回転性能とスピード性能を高い次元で兼ね備えたのが『テナジー・80』です。新たにツブ形状を研究し、「回転性能とスピード性能のバランスが優れている」と評価された“開発コードNo.180”のツブ形状を採用。ドライブ、スマッシュ、カウンターなどスタイルを選ばないオールラウンドなプレーを可能にしました。
テナジー25
¥6,800
前陣攻守においての性能に優れた『テナジー』 [スピード13.25/スピン11/硬度36] [特厚022/厚020/中017] “開発コードNo.25”のツブ形状は、多くの選手による試打と機械計測から「前陣攻守において最も力を発揮する」と評価されたもの。これを採用した『テナジー・25』は、台上プレーにおけるスピンやカウンタープレーにおけるスピードに、最も優れた性能を発揮します。前-中陣での攻撃的なプレーにおいて、これまでにない回転性能と攻撃力を発揮するラバーです。
テナジー64FX
¥6,800
打球スピードと安定性の『テナジー』 2011年11月21日発売 『テナジー』シリーズの高性能をそのままに、さらなるコントロール性能と安定性を追求したのが『テナジー・FX』シリーズです。“開発コードNo.64” のツブ形状のシートに、「スプリング・スポンジ」を軟らかく軽量化して組み合わせた『テナジー・64・FX』は、『テナジー・64』特有の打球スピードや放物線を維持しながら、コントロール性能がアップしました。
テナジー25FX
¥6,800
前陣攻守と安定性の『テナジー』 2010年11月1日発売 『テナジー』シリーズの高性能をそのままに、さらなるコントロール性能と安定性を追求したのが『テナジー・FX』シリーズです。“開発コードNo.25”のツブ形状シートに、「スプリング・スポンジ」を軟らかく軽量化して組み合わせた『テナジー・25・FX』は、台上プレーやカウンタープレーにおける回転性能や攻撃力に安定性が加味され、使いやすさがアップしました。
テナジー05
¥6,800
回転をかける性能に優れた『テナジー』 [スピード13/スピン11.5/硬度36] [特厚022/厚020/中017] 「スプリング・スポンジ」と「エネルギー内蔵技術」が生む独特の打球感を有するラバー。多くの選手による試打と機械測定の結果から「最も回転がかかる」と評価された“開発コードNo.05”のツブ形状を採用しており、強烈な回転をかけられます。