スプリング スポンジ独特のつかむ感覚
「スプリング スポンジ」の最大の特徴は、これまでのラバーとは別次元のボールを“つかむ”感覚だ。大きな気泡を内包したスポンジが、バネ(スプリング)のように縮んでボールをはじき出す。回転やスピードを思うがままに支配し、コントロールする感覚を与えてくれる驚異のスポンジだ。
一線を画す「エネルギー内蔵技術」
バタフライ独自の製法でつくられるハイテンション ラバーは、ゴムの分子にテンションを与えることでエネルギーロスを抑え、スピード性能や回転性能、コントロール性能を大きく向上させ、世界のトップ選手が求める高性能を実現した。同時に品質にもこだわり抜いた、他と一線を画す「エネルギー内蔵技術」が人気の秘密だ。
選び抜かれた4つのツブ形状
『テナジー』を大きく特徴づけるテクノロジーの1つがツブ形状だ。技術の枠を集め、100種類以上に及ぶツブ形状の金型を作製し、膨大な時間を費やしてそれら1つひとつを評価した結果、テナジー シリーズは誕生した。突き詰められ、選び抜かれた本物の性能がそこにはある。
11年という年月をかけ開発された『テナジー』は、世界の卓球を変えるラバーとなった。
スピード性能が高いツブ形状
100種類以上あるツブ形状から選ばれた“開発コードNo.64”。多くの選手による試打と機械測定において「スピード性能が高い」と評価された。
「新しい用具を発売する時、『これはヒットするだろう』という確信を持ったことは一度もありません。むしろ不安の方が、ずっと大きいんです」。
92年から06年までバタフライの研究開発チームに在籍し、『テナジー』開発の礎を築いた山崎斉はそう語る。それは思いがけない告白である。
世界中の選手から圧倒的な支持を集め、日本市場ではオープン価格への移行で「テナジー・ショック」とも言うべき騒動を巻き起こしたモンスターラバー『テナジー』。しかし、08年4月21日に第一作の『テナジー05』がリリースされた時、マーケットの反応は鈍いものだった。多くのユーザーからは「硬い」「重い」という声が上がった。『テナジー』は、売れなかったのだ。「男子のトップ選手に『テナジー』の使用をアプローチしても、すぐには使ってくれませんでした。試打会でも男子選手からは『これでは飛ばない』という声が多かったです。当時、日本ではまだ補助剤(ブースター)が使えましたから、『ブライス』や『ブライス スピード』、『スレイバー』を使う選手の方が多かったですね」。山崎から『テナジー』の研究開発を引き継ぎ、研究開発チームのマネジャーとして『テナジー』を世に送り出した久保真道は語る。
長く研究開発チームに在籍し、現在は経営企画チームのリーダーである山崎(左写真)。トップ選手からの信頼も厚い久保(右写真)は、現在はマーケティングチームに在籍
用具の研究開発は長いレースだ。多くの課題を克服し、真新しいパッケージに包まれたラバーやラケットが店頭に並んでも、それはまだスタートラインに立ったに過ぎない。そこに安堵感はあっても、達成感はない。多くのユーザーの支持を集め、使用するトップ選手がビッグゲームのタイトルをつかんだ時、開発者たちの苦労はようやく報われるのだ。 用具の転換期を前に、多くの不安を抱えながら船出した『テナジー』。しかし、発売から間もない08年8月の埼玉インターハイで松平健太(青森山田高2年・当時)が『テナジー05』を使用して優勝し、大きなインパクトを残した。そして、08年9月1日からのスピードグルー・補助剤(ブースター)などによるラバーの「後加工禁止」を受け、新しいシーズンを迎えた欧州のトップ選手たちが次々に『テナジー』に変えていった。 その後に『テナジー25』(08年11月発売)と『テナジー64』(09年4月発売)が加わったテナジーシリーズは、発売からわずか1年後に開催された世界選手権横浜大会で使用率35%(バタフライによる出場選手のうち98%の使用用具調査)という驚異的な数字をたたき出す。それはバタフライにとっても想定外だった。トップ選手にいち早く広まったことが、草の根のユーザーにも強力なアピールポイントとなった。そして、世界中から注文が殺到して出荷数量を制限しなければならなくなり、世界の市場で『テナジー』の在庫切れが続いた。 売れないラバー『テナジー』はモンスターに化けた。ラバーの研究開発には5年、10年という長い歳月がかかる中、なぜ2008年というタイミングで発売され、ノングルーという時代の風をつかむことができたのか。『テナジー』、開発前夜。それは決して短くはない物語だ。
バタフライの裏ソフトの歴史を語る時、絶対に外せないラバーが3枚ある。1967年に発売され、高弾性の合成ゴムを世界で初めて使用した『スレイバー』。バタフライ独自の技術で、97年に世界初のハイテンション ラバーとして衝撃的なデビューを果たした『ブライス』。そして08年発売の『テナジー』だ。長年積み重ねてきた研究開発の最先端に、『テナジー』というラバーは存在する。
カテゴリ一覧
テナジー25
¥6,800
前陣攻守においての性能に優れた『テナジー』 [スピード13.25/スピン11/硬度36] [特厚022/厚020/中017] “開発コードNo.25”のツブ形状は、多くの選手による試打と機械計測から「前陣攻守において最も力を発揮する」と評価されたもの。これを採用した『テナジー・25』は、台上プレーにおけるスピンやカウンタープレーにおけるスピードに、最も優れた性能を発揮します。前-中陣での攻撃的なプレーにおいて、これまでにない回転性能と攻撃力を発揮するラバーです。
テナジー80
¥6,800
回転性能とスピード性能のバランスに優れた『テナジー』 2013年1月21日発売 『テナジー』シリーズの中でも特に回転性能とスピード性能を高い次元で兼ね備えたのが『テナジー・80』です。新たにツブ形状を研究し、「回転性能とスピード性能のバランスが優れている」と評価された“開発コードNo.180”のツブ形状を採用。ドライブ、スマッシュ、カウンターなどスタイルを選ばないオールラウンドなプレーを可能にしました。
テナジー64
¥6,800
打球のスピードに優れた『テナジー』 「エネルギー内蔵技術」の優れた弾性と、「スプリング・スポンジ」による「ボールを包み込む感覚」や「打球の回転とコントロール性能を向上させる性能」を最大限に引き出すように設計された“開発コードNo.64”のツブ形状を採用。打球時にボールを包み込み、回転をかけて高速のボールを打ち返すことができる『テナジー・64』は、これまでにない新感覚のスピードラバーです。
テナジー80FX
¥6,800
回転性能とスピード性能のバランスと安定性の『テナジー』 2014年4月21日発売 『テナジー』シリーズの高性能をそのままに、さらなるコントロール性能と安定性を追求したのが『テナジー・FX』シリーズです。“開発コードNo.180”のツブ形状のシートに、「スプリング・スポンジ」を軟らかく軽量化して組み合わせた『テナジー・80・FX』は、回転性能とスピード性能の優れたバランスを生かしつつ、安定性が増しました。攻撃面でも守備面でも安定性を求める選手にお勧めです。
テナジー05FX
¥6,800
回転性能と安定性の『テナジー』 [トクアツ022・アツ020・・中017] [スピード13/スピン11.5/硬度32] 『テナジー』シリーズの高性能をそのままに、さらなるコントロール性能と安定性を追求したのが『テナジー・FX』シリーズです。 回転性能に優れた“開発コードNo.05”のツブ形状のシートに、「スプリング・スポンジ」を軟らかく計量化して組み合わせた『テナジー・05・FX』は、回転とコントロールを高いレベルで両立。強烈なスピンと安定性を求める選手にお勧めです。
テナジー05ハード
¥6,800
回転性能にさらなる威力を加えた『テナジー』 11月1日発売予定? 回転性能に優れる『テナジー05』に、さらなる威力を加えるため、より硬めのスポンジを採用したのが『テナジー05ハード』です。「スプリング スポンジ」の特徴である、思い通りの打球を生み出す感覚を維持しつつ、ハードなスポンジが強いインパクトに応え、ワンランク上のパワープレーを可能にします。
テナジー25FX
¥6,800
前陣攻守と安定性の『テナジー』 2010年11月1日発売 『テナジー』シリーズの高性能をそのままに、さらなるコントロール性能と安定性を追求したのが『テナジー・FX』シリーズです。“開発コードNo.25”のツブ形状シートに、「スプリング・スポンジ」を軟らかく軽量化して組み合わせた『テナジー・25・FX』は、台上プレーやカウンタープレーにおける回転性能や攻撃力に安定性が加味され、使いやすさがアップしました。
テナジー05
¥6,800
回転をかける性能に優れた『テナジー』 [スピード13/スピン11.5/硬度36] [特厚022/厚020/中017] 「スプリング・スポンジ」と「エネルギー内蔵技術」が生む独特の打球感を有するラバー。多くの選手による試打と機械測定の結果から「最も回転がかかる」と評価された“開発コードNo.05”のツブ形状を採用しており、強烈な回転をかけられます。